先日、ぐるっと周遊パスを利用して上野国立科学博物館へ行ってきました。
https://www.rekibun.or.jp/grutto/
この施設は100円引きで大人1500円かかりましたが、他の場所などは、無料で入れる施設もあるので、お得なパスだと思います。
毎回、さまざまな展示が行われているこちらの施設。怪獣くんは化石や物事の仕組みに興味があるので、いつもは恐竜の化石を見に行っていますが、今回は動物の骨の展示ということで、興味津々。
「あのどうぶつは、どうやってあるくの?こう?」と目の前で実演。見本を見せないと、やってやってとせがみます。
恥ずかしがっていてはいけない!と修学旅行生の多い展示室内で、「右手と右足一緒に出すでしょー?」と見せてあげました。もちろん、くすくす笑われましたが、悪い気はしませんでした。怪獣くんと私を微笑みながら見てくれているのが分かったからです。
人の言葉や表情は、相手が具体的な言葉にしていないだけで、本当にストレートに届いています。言葉や表情は、人を簡単に傷つけることも、最高の笑顔を引き出すことも出来ます。
怪獣くんよりひとつ年上の男の子のママとお話をしたとき、最近とても悲しいことがあったと話してくれました。その内容は割愛しますが、その場にいなかった私でも容易に想像できる他者からの口調や表情に傷ついたと語ってくれました。
時折、私自身の中で反省していますが、自分の子どもに対しても、誰かと比べてはいけないなと気を付けています。自分の子を人前で褒めると、なんだか親バカとか周りの親から何言われるか不安に思うなど、日本独特の雰囲気になります。でも、私は怪獣くんがよく出来たとき、褒めるべきときは小さなこともすぐその場で「good job!」と伝えています。彼は「やったね!」とか「すごいね!」よりも、もっと褒めて欲しいときは「まま、ぐっじょぶっていって!」と伝えてきます。
怪獣くんの友達でハーフの子がいて、パパがカナダ出身です。ある日、日本では「家族サービス」と表現するところを、パパは「family day」と伝えてくれました。他にも「抽選に落ちた」と伝えようとしたとき「waiting?」と伝えてくれました。とても、温かく優しい言葉だなと、多分人生で初めて英語を話したいと思いました。パパともっと話してみたいと。純粋に英語が綺麗だと思えた瞬間でした。
話が逸れましたが、そのパパは自分の子も他人の子も、もちろんその親も、自分がすごいと思ったことに対して褒め言葉を、とにかくたくさんかけてくれます。
私が言われて嬉しかったのは
「いつも公園で見ていて、あなたは、子どもと遊ぶのが本当に上手だ」
聞き取れたか定かではないですが、表情を見て心の底からそう伝えてくれたものだと信じられたので、すごく嬉しかったのです。相手を尊敬し、それを伝える。人を蹴落としたり、人を下に見たり、謙ったり、何となく不快な気持ちになる方にエネルギーを使うのではなく、目の前にいるその人だけを見て、その人の持っている能力や優れている点(どんな小さなことでも)について認めたり敬愛する姿勢が現代は薄れているのではないかなと感じています。
私は、人の良いところを見つけるのが得意な方だと思います。それは逆に言えば悪いところが普通の人以上に見えてしまうということなのかもしれません。でも、とにかく良いところを探すよう努力して伝えていきたいと思っています。
他者と比べてしまうときもあるかもしれません。ただ、出来るなら。子どもの心を守るためにも。親同士が気持ちよくいるためにも。目の前のその子の良いところ、頑張っているところを認めてあげられる人が増えてくれたらいいなと願います。
優しい心、優しい言葉が溢れる世界でありますように。人の命は軽いものではないと理解できるのに、人の心は容易く痛めつけてしまえる。扱えてしまえる。人の心はとても柔らかくどんな形にも変わってしまう。棘を刺せばトゲトゲになるし、優しく撫でればまぁるくなる。昔どこかでそんな本だったか漫画だったか読んだ記憶があります。細かく覚えていませんが、本当にそうだなと思います。人の心も「無」になるんです。心と大切に向き合える人が増えていきますように。涙を流す人が、少しでも減っていく時代でありますように。
私の大切な友達が、ゆっくり休めますように。