数日前、寝起きでぼーっとしていた私のお腹に どーん!!!と乗っかってきた怪獣くん。構えていなかったため、足の付け根に怪獣くんの膝が突き刺さりました。思わず頭の中が真っ白になる痛さ。言葉にならずに悶えておりました。
夫は、注意してくれました。しかし、怪獣くんは「ごめんなさい」が言えません。
友達を泣かせてしまったときや、傷つけてしまったとき、人を悲しませてしまったときは、心から謝ることが大事だと伝えてはいても、なかなか言うことが出来ずに親が言ってしまっています。今回は、本当に本当に痛くてたまらなかったので、怒っていることを伝えました。
怪獣くんは、心の中では多分謝っているのだろうと思います。表情は泣きそうですし「ぎゅーってしよう」と態度でも表してくれるから分かります。でも、ここで先回りしてしまっては、またきちんと伝えることが出来ずに終わってしまう。心を鬼にして謝ってくれるのを待っていました。あと一歩の勇気を出して欲しかったからです。
朝食を作り、準備をしても、怪獣くんはずっと顔色を伺っています。私も夫も怒っている、という態度で接していました。怪獣くんが、夫に何かを言って、夫も多分ママに言ってごらんと伝えたのでしょう。
とてとてとて、と近づいてきた怪獣くん。
「ママ」
モニョモニョと言ってきたので、私は聞く姿勢をとりました。
しゃがんで怪獣くんの目の高さにあわせました。そして、「なぁに?」と聞いた瞬間、怪獣くんが
「ママ、ごめんなさい」
と小さい声で伝えてくれたのです。
とても、とても嬉しくて「ちゃんと伝えてくれて、ありがとう。怪獣くんが大好きだよ」とぎゅうっと抱きしめた途端、怪獣くんの顔がくしゃくしゃになって、「まーまーーー、まーまーーー、ままーーーーーーー!!!!!」
と大声で泣き、バタバタと足を揺らし、とにかく全身で苦しかったことを伝えてくれました。
あぁ、こんなに「ごめんなさい」というのは勇気がいるものなのだなと感じました。
大人になると、心からの謝罪は少ないなぁと感じます。私は「どーも、すみません」とか「なにかの手違いで」などなど、接客業をしていて色んな謝罪の言葉を聞いてきましたが、これ程心のこもった「ごめんなさい」は聞いたことがありません。
全身全霊の「ごめんなさい」を伝えて、受け止められたのが安心したのか、その後はご飯もしっかり食べて元気に遊びました。
今回のような場合のポイントは、怒りをダラダラ引きずったりしないことかなと思いました。ずっと怒っていると何で怒っているのかな?と感じるので、ちゃんと謝れた後は通常通り接していく。もしかしたら、不安にさせてしまっていることもあると思いますが、私はこのやり方で今後も続けていけたら良いなと考えています。
怪獣くんが必死で伝えてくれた「ごめんなさい」の声を私は忘れないでいたいと思いました。そして、私も間違ったときに、怪獣くんにきちんと謝れる大人でありたいと思いました。
怪獣くん。大好きだよ。