ママ、面白いからもう一回読んで
先週から怪獣くんは、物語の途中で、もう一回読んでとせがみます。
映画ライオンキングを観た怪獣くん。
大好きになったようで、何度も何度も読んでと言います。
途中、映画を思い出しながら、ハクナマタタ歌って、とか、ラフィキの言葉話してーと要求は尽きず。
一時間ライオンキングだけ読み続ける日もあります。
「この場面が面白いから、もっかい最初から読んで」
「ここ、なんか(映画と)ちがうね」など、発見したことを、とにかく口に出すので、一冊を一回読み終えるのに十分かかったりもします。
書店員だったころ、絵本は大事だと思いながらも、文芸書や、文庫ばかりに力を入れていました。街の書店で働くようになって、やっと、絵本を買っていく子どもの顔や、絵本をその場で読んでいく子どもの顔を見ていて、絵本が未来のために重要なのだと気付けました。
たくさんの人が、本を買っていく姿を見ているのが好きでした。
少ないお小遣いから、一冊をやむなく諦めるため、カウンターの横でウンウン唸っている学生さんの声を聞くのが好きでした。絵本を好きな子が、やがて大人になって、好きな本を購入してくれる、贅沢を言えば、時間があるときは、実店舗で購入してくれる大人に育っていってくれたらいいなぁなんて思ってます。
怪獣くんは、現在、ディズニーの本、恐竜の本、ノンタン、ペネロペ、工事車両、図鑑に夢中です。
本屋に行くと一時間は滞在し、一冊はお気に入りを見つけます。買えるような金額であればその場で購入し、迷うようであれば一度図書館でかります。気に入れば買うし、高ければ誕生日まで待とうね、と話しています。
絵本を読んでいて一番楽しいのは、怪獣くんの表情です。プンバァが登場するところでは、げっぷの音を真似たり、ニヤニヤしたり。ムファサの悲しいシーンでは、泣きそうな顔になったり、早く読んじゃって!と急かします。
ハクナマタタのシーンでは、ゲラゲラ笑ったり。こんなに表情が豊かだなんて。子どもは、なんて広い世界に生きているのでしょう。読んでない本はたくさんあるし、観ていない映画はまたまだあります。生きてる喜びを自然に感じてもらいたい。外で遊んでたくさん食べて。本も読んで映画も観て。一日中五感が働きます。
付き合う親は、時々疲れ切ってしまいますが(自分の時間がほんとにない!でも、このブログで言葉にする時間を作ると少し元気がでます)どんな風に育って行くのか、楽しみだなと思います。
本屋は、また戻れたらと思ったりもしますが、尊敬する先輩に「本を売りたいのか、本のある場所が欲しいのか」と聞かれて、後者だなぁと思いました。
それから、なんとなく、伝えたいだけなのかなと考えています。
子どもに本を伝えていきたい、というのであれば、ちゃんとわたし出来てるじゃない、大丈夫、と思えます。昔から、何か成し遂げなくてはならないと思い続けてきました。けれど、今大事なことは分かってるはず。なのに、焦ってしまう心がいるんです。
自分の気持ちに、本当に疎い。いつか悟れる日は来るのでしょうか。日々を大切に生きるのみです。