「言葉屋」何度か目に入っていた本。
本は不思議な存在で、いつも迷ったとき傍にいてくれる。読んでいる本が「何か違うかな」と思うときは、きっとタイミングが「今」ではないのだと思う。逆に「必要」である本のときは「今、1番悩んでいること」に対しての答えが書かれている確率が高いと思う。
本書はまさに私にとっての言本だと思った。
主人公は古都村詠子。5年生。
お友達の椎名こと、しぃちゃんとお友達になるところから話が始まり、大切な友達にプレゼントをあげたい!と思ったことが切っ掛けで、雑貨屋を営む彼女のおばあちゃんのお仕事について1巻から詳しく知る事が出来る。
情報が溢れる世界で息が上手く吸えない人は少なからずいると思う。
「いいね」の数に翻弄されそうになるときもあれば、上手くいっている人が羨ましく感じてしまうときもある。キラキラしている人が眩しく見えることもある。それでも、自分の選択に対し、後悔してばかりいても前を向けないので受け止めて歩き出す。気にしないように蓋をする。
会える人であれば、その場で言葉の誤解に
気付けたり相手の反応を見ることで修正をして解決できることもある。しかし、メールやLINE、SNS等は「ちょっとした言葉の違い」によるボタンの掛け違いが多発する。
言葉を発することで傷つけたり、傷つけられたり、言葉が発せられなくて我慢したり消えていってしまう気持ちみたいなものが、どうしようもなく辛くなる時がある。
周囲からの心無い言葉、エンジンをかけて走っていく言葉に対して私は追いかけることをしない。追いかけて行っても状況が変わるわけではないと分かっているからだ。
だからこそ、私の心の中には「言葉を発することが怖い」という気持ちが芽生えていた。
本書には、
「言珠」→「言う勇気」
「言箱」→言わない勇気
と記載されている部分がある。
それが、まだどういう意味なのかは先を読んでみないと分からないけれど、今、私に必要なものなのかもしれないと感じた。本書の中に「言葉が怖い」という気持ちに対しての答えが書かれているかもしれない!
オシャレについて書かれている章がある。
コスメや服の情報を得たり実際に試す中で、時に「何かが違うな」と情報と心にズレを感じるようになっていた。
「服をたくさん揃えた方が良いのか」
「アクセサリーは色んな種類があったほうがいいのか」
「アイシャドウは?リップは?」と考えていることが多くなり、どこか楽しいけれど疲れてきている自分もいた。
その中で読おじさんが言った台詞に思わぬタイミングで「答え」をもらえた気がした。
「言葉が怖い」に対しての答えはまだ分からないが「本当に(顔タイプ診断で)目指したい形は何か」という疑問に対しての答えは、読おじさんが教えてくれた。「本当のお洒落とは何か」といったことが書かれている部分になるのだが、そのたった1文で気付きを得られるのだから本の引き込む力にたまらぬ魅力を感じるのは当然のことだろうと思う。
2巻も楽しみだ!