言葉をメインにしたお話は他にあるだろうか。こんなにも大切に書かれていたら本たちも言葉も本望だと思う。
今回新しく登場する方は
須崎哲平くんのおじいさん(書道教室の先生)またおじいさんのキャラクターがどんとしていて、あまり私の近くに「どしん!」とした大人がいなかったからか、新鮮な感じがする。
言葉屋を読んでいて常に思うのは、おばあちゃんや、読おじさん、須崎くんのおじいさんが詠子に「温かい言葉」を届け続けていることが本当に宝物だということ。
厳しい言葉の中にも愛情があって、びしっと伝えたらもう切り替える。
これ、実はとても難しいことなのだ。
イライラして、つい子どもにきつく話してしまったり、しつこく怒ったりしてしまうのは私だけかしら???
なんとか全ての理性を総動員して止められるときもあるけれど、心が爆発してしまうとその場から逃げないと鬼化してしまう。
家族と、どう接して良いか分からなくなったら、ブレイディみかこさんの「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」新潮社を読み直しては心を落ち着かせるときもある。話し合うことは大事だ。
言葉屋を読むと「その場しのぎではない言葉」「簡単で楽な言葉」を使うのではなくて、きちんと考えた先の「自分の言葉」を使って伝えようと思える。
たくさんの「言葉の宝」があちこちにあって、ひとつ残らず集めて読み終えたいと思えるシリーズだと思う。
3巻も楽しみだ!